透明な連続基材(1’)」を通して印刷され た内容を見るものである。
人がラベルを見る側の面をラベルの表面と すれば,「透明な連続基材(1’)」の裏面側を印刷するように,「印刷 装置(2)」が「透明な連続基材(1’)の裏面側」に配置されている。
そして,表面側から印刷された内容を見るということは,裏面側に 印刷された像は向きを反転されたものであることは当然であり,その 印刷された面に両面テープが貼り付けられていることから,前記乙1 1の5刊行物においては,表面側から裏面側に向かって,透明な連続 基材1’・印刷面3・粘着層6・剥離層5という積層構造を有するラ ベルが作製されることは容易に理解できる。
そうすると,この乙11の5刊行物には海外特許2の発明によって 作製される記録用紙と同じ積層構造のラベル(ラミネートタイプのラ ベル自体やその製作の技術)が開示されていることになる。
したがって,ラミネートタイプのテープ及びそのテープを作製する 装置は既に公知であった。
また,ラミネートタイプのテープを作製す る装置において,透明な記録媒体の裏面側に印刷装置などの記録手段 を配置することや,印刷された面に両面テープを貼り合わせることも 既に公知であった。
また,この乙11の5刊行物におけるラベル製造方法及び装置によ り作製されたラベルは,印刷された部分を露出させずに,透明な材料 を通して見るようになっており,印刷された部分の侵食を防ぐことが できる効果も同様に既に公知であった。
c 海外特許2の請求項2〜12の各発明における各構成要件と前記乙 11の5刊行物における開示内容を対比すれば明らかなように,海外 特許2の請求項2の構成要件8A〜8F及び請求項3の構成要件8G 〜8Iは乙11の5刊行物にすべて開示されており,請求項2及び3 の各発明は新規性を有しない。
d 海外特許2の請求項4における「テープ貼り合せ手段が記録テープ 送り手段とカバーテープ送り手段とを兼用する」構成は,乙11の5 刊行物中には明確な記載はないが,貼合せのために図中の一対のロー ラー4,4間に挟持圧力がかかっている関係上,この一対のローラー のうちの少なくとも一方が駆動される必要があることは当業者が容易 に想到するところである。
そして,そのような構成については,特開 昭59−95169号公報(乙11の1刊行物),実開昭59−83 547号公報(乙11の4),特開昭58−11180号公報(乙8 3)等により周知である。
したがって,海外特許2の請求項4も進歩 性を有しない。
e 海外特許2の請求項5における「記録テープが,印字手段としての 印字ヘッドと回転可能なプラテンローラーにより接触状態に保持され て印字が行われる」構成についても,上記特開昭58−11180号 公報(乙83)及び乙11の1刊行物等により周知である。
そして, 前記乙11の5刊行物における印刷装置に関する変形例の記載,すな わち,「全ての実施例にわたり,印刷装置は通常シール印刷に用いら れる,フレキソ,オフセット,凸版,グラビア等その他あらゆる方式 が可能であるが,図3の実施例においては,印刷を断続的に行う印刷 方式は好ましくない。
」との記載を参照すれば,上記構成の印字手段 を持ち込むことは容易に想到し得るものである。
したがって,海外特 許2の請求項5も進歩性を有しない。
f 海外特許2の別の独立クレームである請求項6の発明について検討 すると,請求項6の各構成要件8A’,8C’,8E’,8F’,8Qは すべて乙11の5刊行物に開示されており,何ら新規な構成は存在し ない。
上記構成要件8Qの「記録テープとカバーテープとを一緒に送 る搬送手段」は,海外特許2の実施例においては,構成要件8F’の 貼合せ手段を兼ねているが,上記乙11の5刊行物においては巻取り 装置11が直接的に該当する。
所得税法
所得税法204条1項柱書は,居住者に対し国内において同項各号に掲げる報酬若しくは料金,契約金又は賞金の支払をする者は,その支払の際,その報酬若しくは料金,契約金又は賞金について所得税を徴収し,その徴収の日の属する月の翌月10日までに,これを国に納付しなければならないと規定し,同項2号は,弁護士(外国法事務弁護士を含む。),司法書士,土地家屋調査士,公認会計士,税理士,社会保険労務士,弁理士,海事代理士,測量士,建築士,不動産鑑定士,技術士その他これらに類する者で政令で定めるものの業務に関する報酬又は料金を掲げる。同法205条柱書は,同法204条1項の規定により徴収すべき所得税の額は,次の各号の区分に応じ当該各号に掲げる金額とすると規定し,同法205条1号は,同法204条1項1号,2号,4号若しくは5号又は7号に掲げる報酬若しくは料金又は契約金(同法205条2号に掲げる報酬及び料金を除く。)につき,その金額に100分の10(同一人に対し1回に支払われる金額が100万円を超える場合には,その超える部分の金額については,100分の20)の税率を乗じて計算した金額とし,同法205条2号は,同法204条1項2号に掲げる司法書士,土地家屋調査士若しくは海事代理士の業務に関する報酬若しくは料金等につき,その金額から政令で定める金額を控除した残額に100分の10の税率を乗じて計算した金額と規定する。所得税法施行令322条は,所得税法205条2号(報酬又は料金等に係る徴収税額)に規定する政令で定める金額は,同法204条1項2号(報酬,料金等に係る源泉徴収義務)に掲げる司法書士,土地家屋調査士又は海事代理士の業務に関する報酬又は料金について,同一人に対し1回に支払われる金額につき1万円とする旨規定する。
したがって,海外特許2の請求項6も 新規性を有しない。
g 海外特許2の請求項7の発明は,前記請求項3の記載と同一であり, 同じく新規な構成は存在しない。
h 請求項8の発明は,「カバーテープと記録テープとを搬送するため に一対の圧着ローラーを動作させる圧着ローラー駆動装置」を搬送手 段が有していることを規定しているが,前記請求項4に関して述べた とおり,何ら新規な構成ではなく,上記乙11の5刊行物から容易に 想到し得るものである。
したがって,海外特許2の請求項8も進歩性 を有しない。
i 海外特許2の別の独立クレームである請求項11の発明について は,請求項11の各構成要件のうち,構成要件8X以外はすべて上記 乙11の5刊行物に開示されており,何ら新規な構成ではない。
上記 構成要件8Xの「データ入力手段」は,海外特許1の請求項2の発明 に関しても述べたとおり,実開昭62−109958号公報(乙88), 特開昭61−37447号公報(乙13の4刊行物),特開昭61− 143163号公報(乙18刊行物)等多数の公知資料が存在し,テ ープ印字装置において周知技術である。
この周知技術を上記乙11の 5刊行物のラベル製造装置に組み込むことに何らの困難性も存在しな い。
したがって,海外特許2の請求項11も進歩性を有しない。
j 海外特許2の更に別の独立クレームである請求項12における各構 成要件も,上記乙11の5刊行物にすべて開示されており,新規な構 成は存在しない。
したがって,この請求項12の発明も新規性を有し ない。
k なお,海外特許2の請求項9及び10の各発明については,本件被 告製品において実施されていない。
(キ) 海外特許3の無効 a 海外特許3に対する公知資料 海外特許3については,海外特許2について指摘した乙11の5刊 行物に加え,乙13の4刊行物の記載内容に鑑みれば,特許性は認め られない。
なお,これら刊行物は,海外特許3に対する米国特許庁に おける審査では先行技術として何ら議論されていない。
b 乙13の4刊行物の記載内容 乙13の4刊行物の明細書2頁左下欄12行以下には,「この発明 は従来のものがもつ以上のような問題点を除去するため,メモリ機能 を有し,いつでもメモリーに書きこんだ記憶されている文章,文字, 記号,数字,線等をボタン操作のみで編集しながら簡単に粘着テープ に印字する携帯性の良いラベル印刷機を提供することを目的とする。
」 との記載がある。
同3頁左上欄13行以下には,「又,図3の破線に示すように,裏 面の蓋をあければテープ状に巻かれ,その裏面には接着剤がついてい るプリント用ラベル紙20(カセット内に収納),このラベル紙を送 り出すローラー21,印字するためのプリンターヘッド22が配置さ れ,ここを通って印字されたラベル19が出てくる。
更に電池収納部 23(電源部)があり外部電源入力部24もある。
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